2007年10月15日(月)15:31

EU首脳会議を前に依然3つの争点が未解決

ルクセンブルク(AP)

EU改革に向けた重要な首脳会議を数日後に控え、いまだ3つの争点が未解決のままである。月曜日のEU外相理事会では欧州議会の議席配分の問題が表面化した。これに加えてEUの票決手続きに関する妥協規定を法的に定めるべきというポーランドの要求や、共通通貨ユーロの表記についてのブルガリアの特別な要求もある。

イタリアは欧州議会の提案する新たな議席配分で「きわめて深刻な問題」を抱えている、とイタリアのマッシーモ・ダレーマ外相はルクセンブルクで開かれたEU外相理事会で述べた、とApcom通信社は伝えた。欧州議会は2009年に現在の785議席から750議席に縮小される。イタリアは欧州議会の勧告では現在の78議席のうち6議席を失うことになり、議席数で初めてフランスやイギリスを下回る。

ダレーマ外相は、イタリアはこれを理由にEU改革条約を阻止するつもりはないと強調した。改革条約と議席配分の間には「何の法的関連もない」とApcom通信は外相の発言を伝えた。しかし、新たな議席配分案で有利になる国はこの二つの問題を同時に解決しようと考えている。今週木曜日にポルトガルの首都リスボンで開かれるEU首脳会議では、この問題で論争が起きるものと懸念される。イギリスのアンドリュー・ダフ欧州議員は、イタリアに対する譲歩は雪崩を引き起こす恐れがあると警告した。「もしイタリアの議席増が認められれば、スペインの議席も増やさねばならない。そうなるとポーランドも議席増を要求するだろう。」

シュタインマイヤー外相はポーランドの問題について解決を確信

ポーランドのアンナ・フォティガ外相はルクセンブルクのEU外相理事会の席で、ポーランド政府が6月の首脳会議で認めさせた特別条項に法的効力を持たせるよう主張した、と出席国の外相は伝えた。このいわゆるイオアニナ条項は、単なる宣言の形に留めるのではなく、将来的にも修正が不可能なように改革条約の条文に定めるべきであるとポーランド政府は要求している。しかしドイツのフランクヴァルター・シュタインマイヤー外相は、この問題が解決可能であるとの見方を示した。「この件での妥協は私の考えでは可能である。」

欧州司法裁判所の法務官の数を増やすべきというポーランドの第二の要求については、広範な支持がある。EU首脳会議は宣言の形で欧州司法裁判所に対して、ポストを3ないし4増やすよう求める意向である、と欧州議会の代表としてこの会議に参加していたキリスト教民主同盟のエルマー・ブローク欧州議員は述べた。これまでは欧州司法裁判所には8名の法務官がいて、そのうちの5名はドイツ、フランス、イギリス、イタリア、スペインの5大国から永続的に選ばれており、残りの3名が他の22ヶ国から交替で選任される。スペインとほぼ同じ人口を擁するポーランドは、大国と同様の永続的ポストを求める意向である。

共通通貨ユーロの表記に関するブルガリアの要求については、どのように対処すべきか、差し当たりまったく方策が不明である。ブルガリアはEU加盟国で唯一キリル文字を使用している。欧州中央銀行(ECB)の基準によれば、「ユーロ」はキリル文字で ≪Eypo≫ と書かねばならない。しかしブルガリアはあくまで ≪EBPO≫ を主張しており、これはローマ字では ≪Evro≫ に相当する。シュタインマイヤー外相はブルガリアの姿勢に対して理解を表明した。「私は古代ギリシャ語に通じているわけではないが、Evroにも一理あることは分かっている」と外相は述べた。

原題:Vor EU-Gipfel sind drei Streitpunkte noch offen




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